淡海の近代土木遺産

8.兎谷堰堤群

2009年4月6日調査。
兎谷にはデレーケ試験堰堤があるが、3号、6号、13号諸説があり確定はできない。13号が最大規模であり、中央がたわみ特異な構造であるので、とりあえず13号堰堤をデレーケ試験堰堤とする。3号、13号堰堤は、下部に布積の帯状の突起が設けられ、何らかの機能を意図したものと思われるが、目的は不明である。その他無数の小規模堰堤が存在する。主な堰堤は、明治12年施工兎谷谷止(デレーケ試験堰堤)


1号堰堤 2号堰堤 3号堰堤(試験堰堤?)
小規模であるが釜は大きく、きれい。 半ば崩壊 この谷では特異な平切り石の布積みで、下から2段目が帯状に突出している。釜に大岩が鎮座、落水がきれい。

石組詳細左岸側 4号堰堤 5号堰堤
帯状突起は、落水の減勢を目的とするのか? 釜が大きく、ショウジョウバカマが印象的。上部の積み石は崩壊ぎみ。 釜が大きく、きれい。

6号堰堤(試験堰堤?) 右岸より 7号堰堤
少し加工された大石の谷積み。 積み石の様子が確認できる。加工された積み石が大きく、その他の堰堤とは積み方が異なる。 釜のブル−、三条の落水が印象的。

8号堰堤 9号堰堤 10号堰堤
整形な割石が、地山の岩の上に谷積みされている。天端のたわみは、13号に似る。 ごく小規模だが釜はある。 小規模であるが、釜は非常に大きく、ブル−の色と落水がきれい。

正面石組 11号堰堤 12号堰堤
比較的大きな割石。 小規模、シダがきれい。 小規模だが釜は非常に大きくきれい。

13号堰堤(兎谷谷止-デレーケ試験堰堤) 正面組石 左岸より
基礎の2段積みと天端のたわみが印象的。両岸にのびる形が美しい。 基礎の2段布積みがよくわかる。 基礎の布積み2段は、下部の形状を整え上の石積みを容易にするためのものか?

右岸より 堰堤天端 14号堰堤

堰裏もしっかりと積み石がある。 中央部が崩壊。

15号暗渠



小規模。