淡海の近代土木遺産

3.富川道堰堤群

2009年2月15日、4月6日調査。
天神川の左岸富川道の谷にある堰堤群。比較的規模が大きい堰堤があり、大型の割石が谷積もしくは布積されている。主な堰堤は、明治20年施工の御仏堰堤。


富川道石畳 1号堰堤 2号堰堤
往時の石畳 上部3段、下部2段に分かれ、小さい小段がある。中央部の積み方は荒く抜け落ちもある。ツボは大きいが砂が堆積している。 自然を大小適当に積んだ感じ。ツボは非常に大きく蒼色が綺麗

3号堰堤 4号堰堤 5号堰堤
左岸側半部程が崩壊。 整形された割石が布積みされ、落ち口の形状が長方形。下段の落水部は抜けがあり、布積みが中央の方向に傾いている。ツボは大きくきれい。 扁平な自然を適当に積んだ感じ。下流に崩壊したと見られる石が散乱している。

6号堰堤 7号堰堤 8号堰堤
整形された割石が布積みされ、地山の岩の上に乗っているように見える。白っぽい石積みがきれい。 折り重なった大石の上流にある。草木が両袖に生い茂り全体がわからない。 右岸袖部のみ撮影、詳細不明。

9号堰堤 10号堰堤 11号堰堤
両サイドはシダが生い茂り構造は不明。左岸から流れる地山岩の上にある。シダと落水のコントラストがきれい。谷積みの下の基礎は布積みのよう。 堰前面の藻で詳細は不明。 自然を大小適当に積んだ感じ。

12号堰堤
13号堰堤(御仏堰堤)
大規模である。割石が非常にきれいに積まれている。(位置不明) 落水部




最下部は水平な基礎石があるようだ。規模が大きいわりには比較的小さい石を積んでいる。落ち口両側に堰柱があり、これより山側は布積み。堰全体後ろに3部程度ころぶ。越流部からの落水は少なく多くは、堰中段から漏水する。 中段部が水流により滑らかに浸食されている。堰前面の傾斜がよくわかる。 落ち口より俯瞰。