淡海の近代土木遺産

5.大欠谷堰堤群

2009年3月11日調査。
天神川の源流部左岸本願谷の左岸側支流ある堰堤群。規模が大きい3堰堤は、構造が同様で比較的小さい割石がきれいに布積みされている。主な堰堤は、明治27年施工の大欠谷谷止。



1号堰堤
2号堰堤
岩の上に直接築造されている。石積みに乱れはなく、シダの緑もあり落水がきれい。 正面遠景 大小の原石を積んでいる。ツボは大きく、2条で流れ落ちる形状がきれい。シダの緑とツボの褐色が対照的。落ち口付近の浸食が大きい。

3号堰堤 落ち口 4号堰堤
比較的大きな荒い割石を谷積み状に積んでいる。 落水部の大石に浸食が見られる。

5号堰堤(大欠谷谷止) 正面遠景 左岸より
下段2段は大石があり、この上に整形の割石がきれいに布積されている。遠景はかなの迫力。 下流に床留工があり2段堰堤になっている。笹の緑と堰堤の褐色が良く合う。 堰堤の高さが良くわかる。水通し部が良くわかる

水通し部 落水部 6号堰堤
積み石半分の水通し。 下段に大きな抜け落ちがある。 乱れ積み、浸食が著しい。

7号堰堤 8号堰堤 正面全景
巨石の上に少し積まれている。 中央部に積み石1個分の深さの水通し部がある。規模は劣るが大欠谷谷止と同様の様式。 最下段に大きな抜けおちがある。

左岸より 抜け落ち部 9号堰堤


右岸側が崩壊、大欠谷谷止と同様の様式。

崩壊部 10号堰堤 落水部
内部の様子がよくわかる。 中央部に積み石半個分の深さの水通し部がある。大欠谷谷止と同様の様式。非常に美しく谷積みされている。 積み石の表面が浸食され平滑になっている。

11号堰堤 12号堰堤

乱積み、小規模。 乱積み、小規模。