淡海の近代土木遺産

3.支川C堰堤群

2009年3月26日調査。
信楽下山川上流部左岸に流入する支川にある堰堤群。この谷の堰堤は、谷積みの堤頂部にやや大きい切石で帯状に1段布積みされることが特徴的で、この型式の堰堤が4カ所ある。


1.支川C1号堰堤 2.支川C2号堰堤 (正面石組)
右岸側が崩壊 基礎部が下流側に押し出され不安定。 石積みが基礎部から全体に揺るんでいる。落水がきれい。

3.支川C3号堰堤 4.支川C4号堰堤 (下部抜け落ち部)
右岸側が崩壊しているが、その他の部分はしっかりしている。 天端部に大石が帯状に1列積まれ、中央部がたわむ。非常にきれい積まれている 2個の割石が抜け落ちているが他の石組に乱れはない。

(左岸より落水部) 5.支川C5号堰堤 6.支川C6号堰堤
下流法面は意外と傾斜する。 小規模の割にはきれいに積まれ、天端部がたわむ。 天端部に大石が帯状に積まれ、中央部がたわむ。

7.支川C7号堰堤 8.支川C8号堰堤 (右岸より落水部)
天端部に大石が帯状に積まれれ、中央部がたわむ。奥の8号堰堤の副堰堤的な配置。 天端部に大石が帯状に1段布積みされ、中央部がたわむ。ツボもあり形が美しい。 石積み表面がすこし傾斜する。

9.支川C9号堰堤 10.支川C10号堰堤

この谷では逆に珍しい野面積み。 下部に右岸に残る基礎押さえ的な石積みあったようだが崩壊している。元は比較的きれいに積まれていたよう。(亀の甲積み)