淡海の近代土木遺産

1.四日市旧港潮吹防波堤

2011年1月22日調査
 潮吹防潮堤は明治27(1894)年の旧港改修時に施工。潮吹堤は、二列の防波堤からなり、港湾側の大堤には高さ1.1mの五角形の水抜き穴が49カ所あり、ここから港内に海水が噴出す形態の珍し防波堤である。港湾海側は、大協石油の埋めて地で、現在の潮吹堤は、単なる護岸となっており昔の面影を残すのは先端部の3穴程度。全長199mの北潮吹防波堤と77mの西防波堤、稲葉三右衛門君彰功碑、波止改築記念碑をまとめて四日市旧港港湾施設として国指定重要文化財に指定されている。
 末広橋梁は、1931年(昭和6年)12月に竣工、日本国内では現役唯一の跳開式可動鉄道橋梁。鋼索型跳上橋は、山本式鋼索型自動平衡跳上橋。国指定重要文化財。
 臨港橋は、昭和7年に初代の橋が建設され、現在のものは3代目で、平成3年(1991)に竣工。
 潮吹防波堤はよくぞ今日まで形はどうであれ、残ったものだ。構造が強固で使用に耐えるものなのか。末広橋梁、臨港橋の稼働状況を見たい。末広橋梁は、時折貨物列車が通る程度で常時開、臨港橋は常に車が通るので常時閉。


1.潮吹防潮堤全景 2.潮吹堤先端部 3.潮吹堤中央部
背面は、大協石油タンク群。 先端3穴程度は外堤もある模様

4.潮吹堤近景 5.潮吹堤詳細 6.波止改築記念碑

5角形の水抜き穴は、丁寧に縁取りされている。 北面に明治27年5月建之、請負山本増太郎。

7.四日市築港計画 8.潮吹堤模型 9.末吉橋梁全景
明治19年デ・レ−ケ 防波堤外洋側に小堤、港湾側に潮吹穴を備えた大堤がある。 可動橋本体部3スパンの中央が跳ねあげ式になっている。JR四日市駅から四日市港への引き込み線。

10.末吉橋梁近景 11.末吉橋四日市側より 12.臨港橋近景
左側の白い建物が操作室
可動部分、正面が操作室

13.臨港橋踏切