淡海の近代土木遺産

1.第一疏水滋賀県側

2008年11月13日、2009年1月19日、2009年7月31日調査
第一疏水大津制水樋門より山科諸羽トンネル入り口までの間。
小関越山科側起点付近にある第二竪坑は、事前調査で位置を確認したにもかかわらず見つけることはできなかった。諸羽トンネルは、JR湖西線の工事で開水路の斜面が削りとられることになったため、トンネル化されたもの。
1889年(明治22年)竣工


1.大津制水樋門(閘門下流側) (通水部除塵機) (閘門上流側)
樋門全体は石積みであるが、ゲ−ト取り付け部は煉瓦造りで、角落とし、天端等要所要所に切り石を使用している。


(マイタ−ゲ−ト) 2.大津運河 3.第一隧道東口洞門(正面)
手動開閉装置
切り石造り

(東口洞門左岸より) (東口洞門詳細) 4.第一竪坑

”気象萬千” 煉瓦造り 天端笠石及び基礎に切り石を使用。仮設的な構造物に関わらず立派に仕上げられている。

(屋根) (屋根笠石) (基礎)
屋根は現状は網状の鉄筋が露出しているが元の構造は不明。 屋根笠石下に雁木積み使用。調査日が真夏であったため竪坑内部との温度差により水蒸気が発生している。 切り石を使用

5.第一隧道西口洞門 (西口洞門左岸より) (扁額)
切り石造り
”廓其有容”

6.山科疏水 7.藤尾橋 8.測水橋

煉瓦造り橋台、隅石、笠石があり、中央に窓をアレンジした装飾がある。この様な装飾は他でも見受けられる。

(山科疏水) 9.諸羽トンネル入口


昭和49年竣工